切っても、枯れても、また芽吹く。そんな逆境をものともしない生命力を持つのが、ティーツリーという植物です。銅のアランビックに葉と枝を仕込みながら、参加者の皆さんと一緒に、この植物の強さと、時間とともに変化する香りの奥深さに触れる一日となりました。
切られても、また芽吹く——ティーツリーの生命力
一般的にはクック船長が「発見」したとされるティーツリーですが、オーストラリアの先住民アボリジニは、はるか昔からこの植物の癒やしの力を知っていました。湿った環境を好み、厳しい暑さや嵐に晒されても、時には人の手で刈り込まれても、春になれば再び瑞々しい新芽を吹かせる——その姿は、逆境を糧にする強靭な生命力の象徴です。
ルーペで葉を覗くと、先端の小さな突起や、葉が落ちた跡に残る傷跡、そして無数の黒い点(油腺)が見えてきます。この小さな一点一点に、植物が生き抜くためのエネルギーが詰まっているのだと、あらためて実感する瞬間でした。
枝まで仕込む、「1:1」のこだわり
多くの植物では葉だけを使いますが、ティーツリーは樹皮や細い枝にも豊かな成分を宿しています。今回はあえてこれらも一部一緒に仕込むことで、香りに奥行きを持たせました。植物1.5kgに対してハーブウォーター1.5Lという「1:1」の抽出量にもこだわり、冷却水の温度を下げすぎないよう管理しながら、丁寧に蒸留を進めていきました。
写生という実習
蒸留を待つ間の実習では、写真の代わりにルーペと色鉛筆を使った「写生」を取り入れました。手を動かしながら細部を追うことで、植物との間に不思議な「共鳴」が生まれる——そんな体験談も参加者から聞かれました。
採れたてと、2年熟成——香りの変化
今回蒸留したばかりのハーブウォーターと、2年間熟成させたストックを飲み比べる時間もありました。採れたては鋭さのある香り。一方で2年熟成させたものは角が取れて、驚くほど上品な丸みを帯びていました。飲むと喉にチリチリとした心地よい感触があり、まるで全身を清めてくれるような力強さも感じられます。同じ植物から生まれた水が、時間の経過だけでこんなに表情を変えるのかと、参加者の皆さんも驚いていました。
ティーツリーの、暮らしでの活かし方
ティーツリーのハーブウォーターは、精油よりも穏やかに使える、家庭の「常備薬」のような存在です。マウスウォッシュとして使えば、口腔内を清潔に保つ習慣に。洗顔後のコットンパックは、毛穴の引き締めやニキビ・脂性肌のケアにも役立ちます。また、蒸気吸入で呼吸器をすっきりさせたり、お腹の張りが気になるときの優しいケアとして取り入れる方もいるそうです。
ドミニク先生からのコメント
「チャンスを与えたいな」——枯れ果てたように見える植物も、すぐに処分せず再生を信じて待つ。先生はそう話してくれました。植物を単なるモノとしてではなく、対等な生命として尊重する眼差しが、今回の蒸留会全体に流れていたように感じます。
「年を取ると丸くなるのは、人間も植物も同じ」。時間を、腐敗ではなく熟成として肯定するこの言葉が、今回のティーツリーの飲み比べともぴったり重なりました。次回はいよいよ、ワイルドキャロットの蒸留を予定しています。
現在申込受付中の講座
| 日程 | 講座名 | 場所 | 申込 |
|---|---|---|---|
| 9月7日(月) | クレイ入り石鹸作り講座(固形せっけん) | 高槻本校 | 申し込む |
| 9月9日(水) | イドロラテラピー講座 4回コース 全4回・高槻本校+オンライン |
高槻本校・オンライン | 申し込む |
| 10月7日(水) | 蒸留会(ワイルドキャロット) | 高槻本校 | 申し込む |
Hydrola · イドロラテラピー講座
蒸留会だけでは物足りない方へ
蒸留会でハーブウォーターの奥深さに触れた方には「イドロラテラピー講座 4回コース」もおすすめです。
国内外27種類のイドロラを学びながら、化粧水・クレイパック・ジェル作りなど実習も充実。次回は2026年9月9日(水)スタート、高槻本校+オンラインで受講できます。
文責:アロマ・フランス コレッジ
運営:アロマ・フランス株式会社
https://www.aromafrance.net/
北浜蚤の市に出店します|10月17日(土)中之島公園
「足は、ぜんぶ知っている。——クレイフットパック会 レポート」
フランキンセンス蒸留会&香袋作り|12/2・12/17 大阪・高槻で開…
「時間が、香りを育てる。——ティーツリー蒸留会レポート」
「フェイシャルパックが、もっと面白くなる。——仙台 クレイパック実践会…

オンラインストア
法人・個人事業主のお客様へ
コメントを残す