• 2017.11.6

    アロマフランスのクレイ、採掘から微粒子へ
    アロマフランスのクレイ、採掘から微粒子へ

    今回のコラムでは、クレイが採掘されて微粒子になっていくプロセスをご紹介していきます。

    クレイの鉱山から工場へ

    採掘をされる際のクレイはまさに『大きな岩』にであり、粘土以外の砂利や石も含まれた状態で工場へと運び込まれてきます。

    運び込まれたクレイは粉砕をされる前に風通しの良い屋根付きの保管所に集められます。

    クレイを処理するうえでとても大事なことは『水分量』をコントロールすることです。
    採掘されたてのクレイには20‐30%ほどの水分量が含まれております。
    そのため、クレイの鉱山や岩の色は皆さんがパウダー状になったクレイに比べると色がはっきりとしており、パウダー状になるにつれて淡い色合いになっていきます。

    保管所に集められたクレイから順次、粉砕機に入れられていき細かく砕いていきます。

    大きな岩から微粒子へ

    大型の粉砕機に入れられたクレイはベルトコンベアで工場の中に運ばれていきます。 大型・小型の粉砕機を順に通過していき、大事なプロセスの一つ、乾燥へと進んでいきます。

    クレイの乾燥

    大型のオーブンから出された350℃の温風で20分間かけて乾燥させていきます。

    温風が通る大型の窯の中にはローラーがあり、それに乗ったクレイは温風が均等に当るように回転しながら細かく砕かれていきます。 乾燥プロレスがとても大事なのは、クレイに含まれる水分量を管理するためです。 仮に水分量は0%にするまで乾燥をさせてしまうと、クレイのイオンやミネラルがすべて破壊されてしまいます。 そのため、適切な数値の範囲内で管理される必要があります。

    クレイの中には水分が多少なりとも含まれております。

    アロマ・フランスのクレイのラインナップでは多いものでグリーンモンモリオナイトが6‐8%、少ないものでホワイトカオリンが1-4%の水分量です。これは乾燥処理を施された後の数値です。

    コラムの最初の方でも話したように、私たちが知っているもので元々のクレイは20‐30%ほどの水分量を含んでおります。

    この水分量をコントロールすることにより如何なる菌や細菌の繁殖を防ぐことにつながると考えております。

    以前は、天日干しのクレイが良いクレイだと思っていた時期が長くありました。 『アロマフランス』という名前のクレイを販売するまでは天日干しが売りのクレイを長らく販売しておりました。

    しかしながら、ベルナールさんとの話やクレイについてより深く考えていくと乾燥がクレイの質を高めるものだと思いました。

    また、天日干しの矛盾というもの、「乾燥をしているところの空気はきれいなのか?」「乾燥をさせている場所の周りには何があるのか?」「天日干しで果たしてきちんとかんそうをさせれるのか?乾燥をさせれなかったらどうなるのか?」などを感じました。

    クレイは自然の恵みであるとともに人がその自然を尊重しながからその可能性を伸ばしていける恵でもあるのではないかと思います。

    そのためには、採掘や工場では自然に負担をかけない方法をなるべく採用する必要があるのはもちろんのことです。

    最終工程へ

    乾燥を終えたクレイは元の大きな岩から随分と小さくなりました。

    これから微粒子への工程に進んでいきます。

    最終工程では、複数回にわたって粒子を細かく分けていきます。

    ベルナールさんの工場では、化粧品・家畜衛生・動物の餌・動物のケア・農業とそれぞれに適したクレイを取り扱っているのでそれぞれの必要に合わせて粒子を調整しています。

    採掘時の環境と衛生面での取り組み

    フランスの法律で山や丘を掘り起こす際はそこにあった自然環境や生態系を保全する義務が事業者に発生します。

    ベルナールさんの自社鉱山も同じようにクレイ鉱山の保全を行っております。

    クレイを掘り出す前にクレイが含まれない草や木を含む土壌を掘り起こし他の場所に移動させます。

    必要量のクレイを掘り出したら他の場所で保管をしていた土壌を戻していきます。

    元あった土を返すことによって元々生息していた植物や木が育ちやすくなり、環境を元の状態に戻す手助けをしています。

    また、採掘中に降った雨水などの水は水路に戻す前に貯水池に貯めて、濾過したのちに自然に返していきます。

    衛生面では、採掘で使う重機は、採掘が終わるまでその場に留めておきます。

    鉱山から出し入れしないことによって、鉱山以外の土や泥が入ることを制限して、良好な衛生状態の鉱山を保つことが出来ます。

    最後に

    以下の写真は2011年11月と2016年4月の鉱山の状態です。

    写真はほぼ同じ場所から撮影されました。

    4年半で採掘はどんどん進み、多くの方にクレイの恵みが行き届き始めたとともにクレイは有限な資源だということが再認識させられます。

    鉱山上部の植物もより緑が増えたようにも見えます。

    採掘するだけではなく、元の状態になるべく戻してあげることによってクレイを通じて自然と人間の関係を見ていくのもいいかもしれませんね。 2011年11月 2016年4月

     

    さて、クレイの採掘と工場での工程、いかがでしたでしょうか?

    アロマフランスのクレイのこだわりの一部としての乾燥の大事さや環境への取り組みを知っていただけるととてもうれしい気持ちになります。

    今後のコラムでは、

    ・アロマフランスのクレイはなぜ5種類なのか?

    ・なぜクレイペーストの水分量を考えたのか?

    ・アロマフランスのクレイプロフ

    について取り上げていきたいと思います。

    すべて繋がるものであり、私にとっては長い時間をかけて作ってきたものなのでご紹介できることとても楽しみにしております。

    合わせてこちらのコラムもご覧ください。

    アロマフランスのクレイ~クレイと私~
    アロマフランスのクレイの特徴 

     

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